鉄筋工事業で建設業許可を取得したい方へ！行政書士が解説します！

2024年8月16日2024年8月17日

はじめに

鉄筋工事業は、建物や橋梁などの構造物において、鉄筋を組み立ててコンクリートと一体化させ、強度を高める工事を行う業種です。鉄筋は構造物の骨格を形成し、耐久性や耐震性を向上させるために不可欠な要素です。本記事では、鉄筋工事業の概要やその工事の流れ、専任技術者に必要な資格について解説します。また、資格の取得がどのように実務に役立つのかについても触れていきます。

鉄筋工事業の概要

鉄筋工事業とは、建築物や土木構造物において、鉄筋を使用して補強を行う工事を指します。鉄筋は、コンクリートと組み合わせることで構造物の強度や耐震性を高める役割を果たします。鉄筋工事は、建物の基礎から高層ビル、橋梁、トンネルなど、さまざまな構造物に必要不可欠な作業です。正確な施工が求められ、熟練した技術者がその責任を担っています。

鉄筋工事の種類

鉄筋工事には主に以下の種類があります。

組み立て工事: 鉄筋を設計図通りに組み立て、コンクリートを流し込む前の骨組みを作ります。正確な配置としっかりとした固定が求められます。
鉄筋の加工: 鉄筋を現場に適した長さや形状に加工する作業です。曲げ加工や切断加工が含まれます。
補強工事: 既存の建物や構造物に対して、耐震性や耐久性を高めるために追加の鉄筋を設置します。

鉄筋工事に使用される材料

鉄筋工事で使用される主な材料は以下の通りです。

異形鉄筋: 表面に突起のある鉄筋で、コンクリートとの付着力が強いのが特徴です。建築物の主要な補強材として使用されます。
丸鋼: 表面が滑らかな鉄筋で、主に補強材として使用されますが、異形鉄筋に比べると付着力は劣ります。
結束線: 鉄筋を固定するためのワイヤー。鉄筋同士を結束する際に使用されます。

これらの材料は、施工計画に基づいて現場で適切に使用され、強固な構造物を作り上げます。

鉄筋工事の流れ

鉄筋工事は、以下の流れで進められます。

1. 現地調査と見積もり

工事の第一歩は現地調査です。現地調査では、施工現場の地質や環境、既存の建物などを詳細に調査します。その情報を基に、どのような鉄筋を使用するか、どのように施工を進めるかを決定し、見積もりを作成します。

2. 工事の準備

見積もりが承認されると、次に工事の準備が行われます。これには、鉄筋の調達、作業スケジュールの作成、現場の安全対策の計画が含まれます。鉄筋工事では、鉄筋の品質と加工の精度が非常に重要です。

3. 工事の実施

工事が開始されると、まず鉄筋の加工が行われ、その後、組み立てが進められます。鉄筋は、設計図に従って正確に配置され、結束線でしっかりと固定されます。組み立てが完了すると、コンクリートが流し込まれ、鉄筋と一体化します。この段階では、施工管理者が現場を監督し、品質と安全性を確保します。

4. 完成検査と引き渡し

工事が完了すると、完成検査が行われます。検査では、設計図通りに鉄筋が配置されているか、また安全基準を満たしているかが確認されます。必要に応じて修正が行われ、最終的に工事が完了した後、クライアントに引き渡されます。

専任技術者に必要な資格

鉄筋工事業では、現場の管理や施工を行うために専任技術者の存在が不可欠です。専任技術者には以下のような資格が求められます。

資格名	備考
1級建築施工管理技士	大規模な建築工事の施工管理を行うことができる資格
2級建築施工管理技士	中小規模の建築工事の施工管理を行うことができる資格

これらの資格を持つ技術者が現場にいることで、鉄筋工事は安全かつ高品質に進められます。